よりティアキンを楽しむためのゼルダ史 -概要と分岐点まで-

ゼルダの伝説シリーズ

先日2023年5月12日、待望のゼルダシリーズ最新作「ゼルダの伝説ティアーズオブザキングダム」が発売された。

当然私も購入し、現在プレイしている。

実況として動画も投稿しているので、よかったら見ていってほしい。

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さて、今作はこれまでよりもちょっとゼルダ史に突っ込んだ話が出てきているように思う。

とはいえ、まだこれを書いている時点で、2つ目の能力を手に入れたところまでしか進めていない…序盤も序盤だ。

これは、逆に言えばそこまでの間にも色々と考えられる内容があるということ。

それを、より多くの人に知ってもらい、楽しんでもらいたい

というわけで…今回は、考察の前提知識としてティアキン発売前のゼルダ史をまとめていこう。

まず前半として、ゼルダ史概要と全体像を先に提示し、前半では時のオカリナで発生する分岐点までを解説していく。

次回、後半で分岐後を見ていこう。

参考資料は、公式設定資料集の「ハイラル百科」を用いる。

ゼルダ史に関する情報はもちろん、これまでに登場したアイテムや敵など、掲載されている情報は多岐に渡る。

そこまで安いものではないが、ゼルダシリーズが好きな方は、是非購入してみて欲しい。

注意事項

本編に入る前に、3つ注意事項だ。

1つ目、ネタバレ注意

当然のことながら、これまでに発売されたタイトルの重大なネタバレを含むことが多い。

これは、ティアキンも含む

そのため、まだこれから事前情報無しでプレイしたい方は、ここでブラウザバックをして欲しい。

ティアキンに関しては、先ほど書いた通り、この記事を書いている段階では2つ目の能力を手に入れるところまでしか進めていない。

それまでの情報は少し関連するところを書くが、推測はまた別記事で書くのでこの記事だけなら大丈夫だろう。

2つ目、あくまで参考資料「ハイラル百科」に記載があることのみを事実として扱う。

それ以外は私個人の推測であり、それに気を付けて読み進めていただきたい。

もちろん、推測を書く場合はそれが推測だと分かる形で記載する。

3つ目、省略する部分もある

特に今回はティアキンをより楽しむためなので、今のところ関係があまりなさそうなグフーやフォーソード周りの歴史、そしてドレース王国などは省略させてもらうことにする。

そのあたりも知りたい方は、是非参考資料を購入するか、該当作品をプレイしてみよう。

以上を踏まえ、ネタバレ大丈夫だよという方は先に進んで欲しい。

ゼルダ史概要

ゼルダの伝説シリーズが好きな方でも、知らない方がいらっしゃるかもしれない。

というのも、私も実はつい最近勉強したばかりなのだ。

まずは、この「ゼルダ史」自体の概要を軽く触れておこう。

そもそも、ゼルダの伝説シリーズはこれまで数多くのタイトルが発売されている。

そのほとんどは、ハイラルという世界で起きた出来事だ。

しかし、それぞれの時代は大きく異なっている場合が多い

この、同じ世界で起きた出来事を歴史的にまとめたのが、ゼルダ史だ。

例えば、スカイウォードソードがかなり昔の時代に位置している、なんてことは聞いたことがある方も多いと思う。

このゼルダ史、ブレスオブザワイルドを含まず、それより前の作品でまとめると、以下の図のようになる。

ゼルダ史概要図

赤枠で囲っているのがゲームになっている出来事、各作品のタイトルで書いている。

黒枠が、ゲームの直接の題材になっていない出来事だ。

今回、ゲームとして描かれている部分以外もしっかり触れていくことにしよう。

また、ゲーム部分も歴史的にどういう出来事が起きたかに焦点を当てる。

…さて、上の図では後半がおかしいことになっている。

普通、歴史は一本道のはずだ。

しかし、ゼルダ史は途中、「時のオカリナ」で3つの時系列に分岐している。

それぞれ、「時の勇者敗北ルート」、「時の勇者勝利:子供時代ルート」、「時の勇者勝利:大人時代ルート」だ。

この詳細は、本記事ラストになるであろう「時のオカリナ」の部分で詳しく見ていこう。

分岐したそれぞれの先は、次回解説する。

時系列

では早速本題、時代順に見ていこう。

天地創造

先ほども少し書いたが、作品として最初に出てくるのは「スカイウォードソード」だ。

しかし、歴史自体はそれより前にもある

本当に最初、神々による天地創造が行われている。

この世界は、元々混沌のみが存在する世界だった。

そこに、三大神が降り立つ。

力の女神ディンは大地を創り、知恵の女神ネールはそこに秩序を与え、勇気の女神フロルはあらゆる生命を生み出した。

こうして作られたのが、本シリーズの舞台となるハイラルという世界だ。

三大神はハイラル世界を創った後、黄金の大三角をその地に残し、この世を去ったとされている。

黄金の大三角、もちろんトライフォースのことだ。

神が残した神器「トライフォース」

トライフォース、ぼんやりと触れた者の願いを叶えるということは知っている方も多いだろう。

しかし、実は結構色々と制約があったりする。

まず、トライフォース力、知恵、勇気の3ピースからなる神器だ。

確かに触れた者の願いを叶える力があるのだが、これは最初に触れた人間のみ

トライフォースは願いの善悪を判断せず、その者が死ぬまで他の人間は触れても願いが叶えられない。

そして、願いを叶えるにも条件がある。

触れた者に、力、知恵、勇気の3つの素質が十分備わっていなければ、願いは叶わない

その素質のバランスが崩れている者が触れると、この3要素のうち触れた者が最も強く願うピースのみ、その者に宿る。

他の2つは、神に選ばれた者に宿ることになる。

例えば、後でもう一度書くと思うが、時のオカリナのガノンドロフは最初にトライフォースに触れた。

しかし、力が突出していたため、力のトライフォースのみをその身に宿すことになり、知恵のトライフォースはゼルダに、勇気のトライフォースはリンクに宿ることになる。

そして、そこからもう一度3ピースを揃えることで、ようやく願いを叶えることができるようになるのだ。

これが、願いを叶えることに関連したトライフォースの能力。

…実は、もう1つ、トライフォースには役割がある

それが、このハイラル世界の理を司ること。

言い換えれば、ハイラル世界はトライフォースがあって初めて成り立っている

このあたりは、次回解説する「神々のトライフォース2」で結構絡んでくる。

そんなトライフォースが置かれる場所は、聖地と呼ばれる。

基本、聖地と言えばそこはトライフォースがある場所を指すので覚えておこう。

女神ハイリアと終焉の者

さて、まだスカイウォードソードには入らない。

三大神がトライフォースを残して去った後、このハイラル世界は女神ハイリアに託されることになった。

このまま平和ならば良かったのだが、もちろん問題は起こる。

トライフォースを狙い、地の底から魔族が出現し始めるのだ。

その根源が、終焉の者…スカイウォードソードのラスボス。

女神ハイリアはトライフォースを守ろうと、聖地を含む大地の一部を切り取り、天空に浮かべる策を取る。

そして、終焉の者を封印することに成功する。

…が、この封印は完全なものではなく、いつか解けてしまうのは女神自身も分かっていた。

なんとかしなければと考えていると、ある方法を思いつく。

それが、トライフォースで願いを叶えることにより、終焉の者を消滅させること。

しかし、これも実はトラップがある。

先ほどはあえてさらっと書いたが、トライフォースは最初に触れた人間のみ願いを叶えられる。

そう、神にはトライフォースが使えないのだ。

これを踏まえ、なんと女神ハイリアはトライフォースを使うために、人間に転生してしまう。

これが、スカイウォードソードのゼルダだ。

作品「スカイウォードソード」

先ほど書いた、女神ハイリアが天空に浮かべた島。

そこスカイロフトに暮らすリンクがこの作品の主人公だ。

この作品での出来事としては、大きく3つが挙げられるだろう。

1つ目、マスターソードの完成

ゼルダシリーズではお馴染みとなる退魔の剣、マスターソード。

それが、この作品で初めて完成する。

これはゼルダ史ともかなり密接に関係するので、度々目にすると思う。

2つ目、終焉の者の封印

元々封印されてたやんけと思うかもしれないが、最後の戦いでリンクが終焉の者を打ち倒す。

そして、その残留思念をマスターソードに封印する。

この後、少なくともハイラル百科に記載されているゼルダ史の中では、終焉の者は出てこない。

女神ハイリアの思惑は上手くいったということだ。

3つ目、スカイロフトの帰還

女神ハイリアが終焉の者からトライフォースを守るために空へ浮かべられたスカイロフト。

終焉の者が封印され、空にある必要もなくなったため、聖地と共にスカイロフトは地上へ降りることになる。

以上が、スカイウォードソードで起きた出来事…なのだが、1つだけ後で使いたい情報を補足しておこう。

この作品で、すでにリンクは時を超えている

プレイしたことがある方ならご存じだと思うが、リンクは何度か時の扉をくぐり、過去へ行っている

終焉の者を倒したのも過去の時代だ。

オマケ:ハイリア人

さて、ゼルダの伝説シリーズでは、度々ハイリア人と呼ばれる種族が出てくる。

これは、女神ハイリアの生まれ変わり…つまり、スカイウォードソードのゼルダを祖とする人々のことだ。

このあたり、実はティアキン冒頭でも色々と情報が出てきており、今後さらにどういう情報が出てくるか楽しみだ。

影の一族追放

では、次の話。

ここは、トワイライトプリンセスに絡んでくる話だ。

地上に戻ってきたトライフォースだが、やはり狙う者たちが現れる。

この時代では、強力な魔力を持つ一族が、その力を狙う。

これを見た神が、光の精霊を遣わしてその一族の魔力を封印してしまう。

さらに、影の世界へと追放し、光の世界への干渉も禁じられる。

この、追放された一族の末裔が影の一族となる。

そこから先は、次回のトワイライトプリンセスの項目で見ていこう。

聖地封印

先ほど書いたのは一例で、トライフォースは聖地への入り口が見つかる度に狙われ、争いが起こっていた

これを見て、なんとかしようと立ち上がったのが、ラウル

時のオカリナで出てくる、光の賢者だ。

ティアキンでも同名のゾナウ族が出てきているが…今のところ、関連があるかは不明だ。

さて、ラウルは聖地を守るため、あれこれすることになる。

まず、聖地ごとトライフォースを光の神殿に納める。

そして、それを覆うようにして、時の神殿を建設する。

これで、まずは聖地に行くためには時の神殿を経由しないといけなくなった

しかし、これだけでは誰でも行けてしまうため、鍵もかける。

1つ目、聖地へ行くにはマスターソードを抜かなければいけないように。

2つ目、そのマスターソードを置く台座の間を時の扉で封じ、3つの精霊石と時のオカリナが無ければ開かないように。

こんな厳重なセキュリティを敷いて、聖地とトライフォースを守ったのだ。

ラウルはその後、実体を捨てて光の神殿にある賢者の間に籠ることになる。

この聖地の秘密は、シーカー族に託された。

オマケ:なぜ「時」の神殿?

さて、ラウルはなぜ「」の神殿を作ったのだろうか。

ここで、スカイウォードソードのリンクの話が出てくる。

実はこの頃にはもう「時を行き来する勇者が、マスターソードを扱っていた」という内容の伝説が伝わっていたのだ。

ラウル自身は半信半疑だったものの、その伝説にあやかって時の神殿を作った、というわけだ。

ハイラル王国建国

ここまでも、ハイラルという単語は登場していた。

それは、この世界を指す名前だ。

が、ここでようやく、王国としてのハイラルが登場する。

これは推測なのだが、立地や時系列順から、時の神殿を中心に王国を建国したように思える。

今後、世界としてのハイラルを指す場合はハイラル世界王国としてのハイラルを指す場合はハイラル王国と明記することにしよう。

作品「ふしぎのぼうし」、「4つの剣」

この2作品、グフーやフォーソード関連のお話なので、前提で書いた通り省略させてもらう。

ハイラル統一戦争

この頃、ハイラル各地で種族間の抗争が絶えず発生していた。

これを抑えようと、ハイラル王国はなんと全土を統一してしまう。

今でいえば、全世界が1つの国となるようなもので、スケールの大きさがうかがえる。

…さて、ある作品をプレイしたことがある方ならお気づきだろう。

いよいよ、あの作品が登場する。

作品「時のオカリナ」

ハイラル統一戦争の戦火の中、一人の女性が赤子を連れて森に逃げ込む。

女性は赤子を森の精霊に託したのち、絶命してしまう。

赤子は森の中に住むコキリ族と共に暮らし、成長していく。

その子どもが、「時のオカリナ」の主人公であるリンクだ。

念のため補足だが、リンクやゼルダは作品が異なれば、明確な後日談の作品を除いて全て別人だ。

それに対し、ガノンドロフは1作品を除いて、全て同一人物

これも覚えておこう。

話を戻して…この作品における出来事は非常に多いため、1つずつ丁寧に見ていこう。

まず、リンクはデクの樹サマにかけられた呪いを解き、自身がハイリア人であること、世界を救う運命にあることを知る。

これで旅に出て、ハイラル城でゼルダ姫と会う。

そこで、ガノンドロフがトライフォースを狙っているようだ、何とかして欲しいと頼まれる。

そのため、聖地にあるトライフォースをガノンドロフより先に手に入れてはどうかと提案を受ける。

冒険を進めて3つの精霊石を集め、城門に戻るとガノンドロフはクーデターを起こしていた。

ゼルダと乳母のインパが逃げようとしており、そこで時のオカリナを受け取る。

鍵が揃い、時の扉を開き、マスターソードを引き抜く…が、リンクはマスターソードを扱うには幼すぎた。

7年もの間眠りについてしまう。

その間に、ガノンドロフは鍵が開いてしまった聖地へと侵入、トライフォースに触れる。

ここは先ほど書いた通りで、トライフォースは3つに分解、力がガノンドロフ、知恵がゼルダ、勇気がリンクに宿る。

7年の時を超え、大人として目覚めたリンクは、ガノンドロフに支配されたハイラル王国を取り戻すために時を行き来しながら冒険を進める。

そして、最後はガノンドロフをマスターソードで打ち倒し、物語はエンディングだ。

3つの時系列への分岐

では、いよいよ重要な分岐点の説明をしていこう。

ここでは3つの時系列がどのように分岐するのかを見て、そこから何が起こるのかは次回見ていく。

まず、3つに分岐すると書いているが、厳密には少し違う。

厳密に言うと、2つの時系列への分岐が発生し、その片方がさらに2つに分岐することで、最終的に3つに分岐している。

1回目の分岐は、時のオカリナにおけるラスボス戦、リンクV.S.ガノンドロフの勝敗だ。

ここでリンクが負けた世界線が、「時の勇者敗北ルート」となる。

多くのプレイヤーがラスボスを倒して終わるのに、このルートが用意されているのが非常に面白いところだろう。

リンクが勝つと、時のオカリナのエンディングでも描かれているが、イベントが発生する

そもそも、この最終決戦時のリンクは、7年の眠りを経て大人になったリンクだ。

この大人時代のゼルダ姫は、リンクをあるべき姿に…7年前に戻す、ということをする。

これにより、リンクが戻ったのを見届けた、大人時代のルート…「時の勇者勝利:大人時代ルート」がまずできる。

そして、7年前に帰った時の勇者は、時オカで起こるガノンドロフのクーデターを事前に伝え、発生を防ぐ

これにより未来が変わり、「時の勇者勝利:子供時代ルート」が派生。

以上が、分岐の詳細だ。

そこから先の話は、次回することにしよう。

おわりに

今回は、ゼルダ史自体が何なのかと、分岐するまでの流れを書いてきた。

ティアキンに出てくる話もこの段階で少しあり、それが今後どのように影響してくるか、非常に楽しみだ。

なお、繰り返しになるが、今回と次回まとめる時系列は、あくまでハイラル百科によるもので、言い換えればブレワイより前の作品時点のもの。

公式から、新解釈として変わる可能性があるとも言われているので、もしかしたら現時点でもう古い情報かもしれない。

その、どうこれから変わっていくか、という観点で見るのも面白いだろう。

そして、ゼルダ史のまとめが終わった後、動画として投稿しているティアキン実況内で行っている推測も改めてまとめるつもりだ。

興味があれば、そちらも見てくれると嬉しい。

追記

2023/5/29に、分岐点以降の解説を公開した。

続きは、以下からご覧頂きたい。

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